【現場ストーリー】第七話《標的》


不意に感じる視線、直感的な閃き、無意識の内に感じとる何か‥、
それはもしかすると、その場に残る想いが貴方を呼んでいるのかもしれません。

嫌だなー!怖いなー!(師匠)
あなた方の知らない世界へようこそ。
案内人でオカルト研究家の
セクシー大下(牛より豚派)です。
ごきげんよう。

幼少時より稲川淳二氏(心の師)が大好きだったセクシーですが、まさか自分がこの様な体験をするとは、夢にも思いませんでした‥

あっ、あんま今回茶化さないのでご了承下さい。
まぁそもそも、
モノには限度ってもんがあるし、
楽しけりゃ良いとかぢゃねぇし、
べっ別にオンナとか興味ねぇし、

…取り乱しました。(ブレない。)
さて、ある日の現場、
小さ目な一軒家にて独居されていた家主様が孤独死、家の中はゴミ屋敷。
御依頼主様は遠方の親族の方で、
ご要望は部屋の中のモノは金銭以外は全て処分、家屋も解体後売却を検討中とのこと。

早速室内の作業に入りますと、どことなく違和感を感じます。
空気が重いイメージです。
どこの現場でも基本そうっちゃそうなんですが‥、
でも、違う!あきらかに違う!
一旦作業の手を止め、己の直感を信じるまま奥の和室に向かうと、
そこには扉の閉まったお仏壇が‥。

思い切って扉を開けると、一見普通のよくあるお仏壇ですが、御位牌の裏に何か有る。
手を伸ばしてみると、ソコには小さな骨壺が‥、
セクシー
「これか‥、」

許可を得て、恐る恐る開けてみると、
しっかりと御遺骨が収まっておりました。
御依頼主様もこれには驚きを隠せないご様子でしたが、「危うく廃棄するトコだった、助かった。」
と喜んでおられました。

注)特殊清掃タスカットでは遺品整理の際、一点一点全て手作業にて確認、分別が義務付けられております。間違っても誤廃棄等有りませんので、ご安心下さい。

話を戻します。
その後は滞りなく作業も終わり、御依頼主様よりご満足頂けました。

帰り道すがら、
セクシー
「もしかしたら霊感とかあったら視えてたんぢゃね?」
と一人呟いていると、
横から相棒
「視えないから仕事出来るんですよ、視えてたら‥仕事になんないでしょ。」
セクシー
「‥‥。」

フシギナコトモアルモンダ

恐怖体験ではないですが、この仕事してると不思議な事はままあります。
よく「怖くないのか?」と訊ねられますが、あんまり気になりません。
それよりも、
生きていく事の大変さ、難しさ、有り難さを教わります。
現場で体感する事の一部でも、読者様にお届け出来たら幸いです。

今回は、
真面目なセクシーでした!
シーユーエブリバディ!!

次回《偽装》御期待下さい。

お仏壇~🎶~
太陽は~
気ま~ぐれに~
一人きり~
夜~を待つ~


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